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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科57巻6号

2003年06月発行

文献概要

特集 第56回日本臨床眼科学会講演集 (5)

裂孔原性網膜剝離に対する硝子体トリプル手術での術後屈折値のずれ

著者: 菅陽子1 戸田裕隆1 齋藤伊三雄1

所属機関: 1北野病院眼科

ページ範囲:P.1035 - P.1039

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要約 目的:硝子体切除と眼内レンズ挿入を同時に行う硝子体トリプル手術で復位した網膜剝離眼での術後屈折値の検討。対象と方法:硝子体トリプル手術を行った裂孔原性網膜剝離15眼と,白内障手術と眼内レンズ挿入のみを行った白内障28眼について,術後6か月以上の時点での屈折値と予測値とのずれを診療録の記述に基づいて検討した。結果:網膜剝離群は白内障群に比べ,平均0.5D(ジオプトリー)近視化していた。近視化は剝離が黄斑に及んでいる6眼で,黄斑に及ばない9眼よりも顕著であった。結論:硝子体トリプル手術で復位した網膜剝離眼では,術後の屈折値が予測値より近視側にずれやすい。これにはガスタンポナーデなどの単一な原因でなく,複合的な要因が関与していると推定される。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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