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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科57巻6号

2003年06月発行

文献概要

特集 第56回日本臨床眼科学会講演集 (5)

網膜剝離に対する硝子体手術後の眼圧変化

著者: 植山聡子1 小林博1 佐竹義彦1 中林條1 小林かおり1 沖波聡1

所属機関: 1佐賀医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1041 - P.1044

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要約 硝子体手術とSF6によるガスタンポナーデで術翌日に復位した裂孔原性網膜剝離50眼の眼圧変化を検索した。男性33人,女性17人で,年齢は35~84歳,平均55.9歳である。手術では,まず水晶体を乳化吸引し,硝子体を切除し,網膜下液を排除して裂孔を閉鎖したのち,20%SF6で硝子体腔を満たし,眼圧を15mmHgになるようにした。術後の眼圧測定には圧平眼圧計を用いた。術前眼圧は11.1±2.5mmHgであり,術後1日の眼圧は20.0±6.9mmHgで有意に上昇した(p<0.0001)。以後4週後まで眼圧は徐々に下降した。多変量解析で,術後の眼圧上昇は,剝離の範囲の広さ,眼軸長の長さ,術前眼圧の低さそれぞれと有意な相関があった(各p<0.05)。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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