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文献概要
やさしい目で きびしい目で 42
「加齢」による眼症状
著者: 外園千恵1
所属機関: 1京都府立医科大学
ページ範囲:P.1053 - P.1053
文献購入ページに移動「飛蚊症」を心配して受診された方に異常所見がなかった場合に,皆さんは患者さんにどのように説明されているでしょうか。私は,硝子体が加齢で液化していくことなどを話して「年齢による症状なので心配ない」と説明しています。でも,「病気ではないので大丈夫です。年をとったら誰でもなりますよ」と言うことで,医師は「病気でないこと」を強調し安心させているつもりが,患者さんにとっては「年をとった」ということが強く耳に残ることがあるようです。そういえば卒後4年目くらいの頃,夫の上司である小児科助教授の飛蚊症を診察したときも,あとでその先生は夫に「老化って言われたよ」と苦笑していたとか。「そんなことズケズケ言うなよ」と夫に諭されてしまいました。でも,「加齢」という言葉なしに飛蚊症を説明するのは,なんとも困難です。
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