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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科57巻6号

2003年06月発行

文献概要

特集 第56回日本臨床眼科学会講演集 (5)

下眼瞼腫脹を主訴に発見された涙囊部原発T細胞悪性リンパ腫の1例

著者: 田村めぐみ1 辻英貴1 鎌田信悦2 三谷浩樹2 山本智理子3 小口正彦4

所属機関: 1癌研究会附属病院眼科 2癌研究会附属病院頭頸科 3癌研究会附属病院病理部 4癌研究会附属病院放射線科

ページ範囲:P.1061 - P.1066

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要約 54歳女性が1か月前からの左下眼瞼腫脹で受診した。左涙囊部に弾性硬の腫瘤があり,涙囊造影で涙囊が腫瘍により外側に圧排されていた。生検を行い,免疫組織学的検査にてT細胞型のびまん性中細胞性悪性リンパ腫,peripheral T-cell lymphomas unspecifiedと診断された。全身検索にて他の臓器に病変を認めず,病期はAnn-Arbor分類Stage IEであった。放射線療法(39.6 Gy),化学療法(CHOP 3コース)を施行し,腫瘍は消失した。生検から16か月後の現在まで再発や転移はない。本症例は,涙囊部原発のT細胞悪性リンパ腫の初報告例である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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