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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科57巻6号

2003年06月発行

文献概要

特集 第56回日本臨床眼科学会講演集 (5)

眼窩底骨折の術後に眼球の下転障害を呈し,異なる予後を示した2例

著者: 玉井ゆさ1 堤美沙子1 高木裕佳子1 白神史雄1 長谷川榮一2

所属機関: 1香川医科大学眼科学教室 2興生総合病院眼科

ページ範囲:P.1071 - P.1075

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要約 2例の眼窩底骨折に対してシリコンプレートの挿入手術を行った。1例は16歳男子でボクシングで受傷し,直後から嘔気と複視があった。受傷3日後に手術を行った。骨折は跳ね上げ戸型で,骨折部位に眼窩内組織が嵌頓していた。下転障害が残り,12か月後に患側の下直筋短縮術を行った。骨折部に絞扼された下直筋に麻痺があったと推定した。他の1例は19歳男子で角材で右眼を殴打され,複視があった。受傷12日後に手術を行った。骨折は穿孔型で,術後の下転障害は3か月で改善した。眼窩底骨折での手術後の経過には骨折の型が関与する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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