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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科57巻6号

2003年06月発行

文献概要

特集 第56回日本臨床眼科学会講演集 (5)

脈絡膜結節を呈したサルコイドーシスの2例

著者: 高井七重1 三浦清子1 植木麻理1 菅澤淳1 池田恒彦1 多田玲2 春田恭照3

所属機関: 1大阪医科大学眼科学教室 2多田眼科 3ハルタ眼科

ページ範囲:P.1081 - P.1085

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要約 眼サルコイドーシスの2例に脈絡膜肉芽腫が生じた。1例は32歳女性。汎ぶどう膜炎が両眼にあった。プレドニゾロン内服を漸減中に,左眼黄斑部近傍に漿液性網膜剝離を伴う2乳頭径大の網膜下隆起性病変が生じた。他の1例は26歳男性。右眼黄斑部に漿液性網膜剝離を伴う3乳頭径大の網膜下隆起性病変が初診時にあり,その後サルコイドーシスと診断された。両症例ともプレドニゾロン内服が奏効したが,男性例では投薬の漸減中に再発し,病巣が拡大した。両例とも最終的に肉芽腫は瘢痕化した。サルコイドーシスによる脈絡膜肉芽腫に対する副腎皮質ステロイド薬投与では,十分な初期量と経過に応じた漸減が必要である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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