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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科57巻6号

2003年06月発行

文献概要

特集 第56回日本臨床眼科学会講演集 (5)

後部硝子体の癒着の特性と完全な人工的後部硝子体剝離の作製

著者: 林田裕彦1 北岡隆1 山下美和子1 宮村紀毅1 雨宮次生1

所属機関: 1長崎大学大学院医歯薬総合科学研究科眼科学・視覚科学科教室

ページ範囲:P.1115 - P.1117

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要約 特発性黄斑円孔7眼に硝子体手術を行った。硝子体をトリアムシノロンアセトニドで可視化したのち,後部硝子体剝離を4眼では乳頭部から開始し,3眼では黄斑耳側から開始した。操作が終了した直後の検索で,人工的な後部硝子体剝離は剝離を乳頭部から開始した4眼では完全であったが,黄斑耳側から開始した3眼では不完全で,硝子体線維が黄斑鼻側の網膜上に残っていた。以上の所見は,網膜と硝子体の癒着が黄斑の耳側よりも鼻側で強い可能性を示している。後部硝子体剝離を人工的に作製する際には,黄斑耳側からではなく乳頭部から開始するとよい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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