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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科57巻7号

2003年07月発行

文献概要

特集 第56回日本臨床眼科学会講演集 (6)

コンタクトレンズ表面の涙の動き

著者: 新美勝彦1 塩瀬芳彦2 橋本紀子2

所属機関: 1藤田保健衛生大学坂文種報徳会病院眼科学教室 2塩瀬眼科

ページ範囲:P.1209 - P.1213

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要約 コンタクトレンズを使っている38名76眼について,レンズ表面の涙膜を観察した。男性2名,女性36名であり,70%が30歳未満であった。5秒間の閉瞼ののち,涙膜の状態を自然状態で約4分間ビデオに記録した。ハードコンタクトレンズでは,開瞼数秒後に涙膜が消失し,広範囲に表面が露出した。ソフトコンタクトレンズでは,多数の涙膜破裂点が融合して線状に拡大した。次の瞬目でコンタクトレンズの表面全体が涙膜で覆われるものには障害はなかったが,付着物があると涙膜の広がりが妨げられ,自覚症状を伴った。非接触型スペキュラーマイクロスコープを用いる今回の方法は,コンタクトレンズ表面の涙膜を良好に保つには,涙液量とともに瞬目運動が関与していることが観察できた。この方法は,コンタクトレンズ装用の適性や交換時期を判断するのにも有用である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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