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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科57巻7号

2003年07月発行

文献概要

特集 第56回日本臨床眼科学会講演集 (6)

先天白内障術後の長期経過

著者: 吉野真未1 中村邦彦1 黒坂大次郎1 大島剛1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1229 - P.1232

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要約 目的:先天または発達白内障術後の長期経過の検討。対象と方法:過去30年間に当科で手術を行い,10年以上経過観察ができた15歳以下の41例71眼を対象とした。術式は経角膜輪部水晶体切除または吸引術で,前部硝子体切除術を併用した。結果:術後最高視力は,両眼性で生後6か月以内の手術群が,片眼性で生後3か月以内に手術群よりも良好であった(p=0.039)。緑内障が9例13眼(18%)に生じ,うち10眼には小角膜などの眼合併症があった。緑内障は13眼中6眼(46%)で術後10年以降に発症した。網膜剝離はなかった。結論:先天または発達白内障に対する手術後の合併症である緑内障は,術後10年以上を経て生じることがあり,注意が必要である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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