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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科57巻7号

2003年07月発行

文献概要

臨床報告

眼球打撲の既往がなく前房出血・眼痛を併発した網膜剝離の1例

著者: 山﨑厚志1 石原美香1 佐々木勇二1 井上幸次1

所属機関: 1鳥取大学医学部視覚病態学

ページ範囲:P.1271 - P.1274

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要約 65歳女性が3日前に突発した右眼の眼痛と視力低下で受診した。左眼に-15Dの近視があり,矯正視力は右手動弁,左0.8であった。眼圧は右6mmHg,左13mmHgで,右眼の前房が5.8mmと深く,フィブリンを伴う前房出血があった。隅角は正常所見であった。右眼底は透見不能,左眼底には近視性変化があった。眼軸長は右33.57mm,左31.05mmであった。超音波検査で右眼に全網膜剝離があった。右眼に水晶体摘出術と硝子体手術を行い,乳頭下方に裂孔があり,網膜と硝子体間に広範な癒着があった。網膜は復位し,最終的に0.3の視力が得られた。高度近視眼での網膜剝離が前房出血で発見された1例である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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