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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科57巻8号

2003年08月発行

文献概要

特集 ベーチェット病研究の最近の進歩

ベーチェット病の治療

著者: 藤野雄次郎1 川島秀俊2

所属機関: 1東京厚生年金病院眼科 2さいたま赤十字病院眼科

ページ範囲:P.1318 - P.1322

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はじめに

 ベーチェット病は原因不明の難病であり,特に眼症は激しい炎症発作を繰り返し起こすことにより,網膜機能が荒廃し,重篤な視機能の低下を起こすことが多い。

 ベーチェット病眼症の治療には,眼炎症発作時に行う抗炎症療法と,眼炎症発作そのものを起こらなくする,またはその炎症の程度を減弱させるために継続的に行う眼発作抑制療法がある。眼発作抑制療法に用いる薬剤として,これまでコルヒチンとさまざまな免疫抑制薬,ステロイド薬が使用され,視機能維持に貢献をしてきたが,いまだにその薬効は十分ではない。ところで,免疫抑制薬は免疫学の進歩とともに免疫機能全般を抑制するシクロフォスファミドなどの薬剤から,Tリンパ球機能を選択的に抑制するシクロスポリンに取って代わり,近年では個々のサイトカインの抑制を目標にした抗サイトカイン治療薬も使用されようとしている。ここでは最近の新しい治療として抗TNFα抗体とインターフェロンを紹介し,また硝子体手術についても触れる。なお,これまでの治療については拙書1,2)を参照されたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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