icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科57巻8号

2003年08月発行

臨床報告

網膜切開術を併用した硝子体手術で良好な結果を得たstageV未熟児網膜症の1例

著者: 横尾葉子1 近藤寛之1 大里正彦1 大島健司1

所属機関: 1福岡大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1373 - P.1375

文献概要

要約 生後5か月の女児が未熟児網膜症で受診した。在胎26週で生まれ,生下時体重は924gであった。生後2か月で未熟児網膜症が発見され,両眼にレーザー光凝固が行われたが,当科受診時には後水晶体線維症を伴う全網膜剝離があり,右眼は未熟児網膜症の第5期,左眼は第4期の状態にあった。ただちに硝子体手術を両眼に行ったが網膜は復位しなかった。左眼には以後5か月間に2度の硝子体手術を行ったが,そのまま全剝離に終わった。右眼には,初診から11か月間に2度の硝子体手術,輪状締結術,さらに全周の網膜切開術と一過性のシリコーンオイル注入を行った。生後5年の現在,右眼の網膜は復位し,0.1の矯正視力を保っている。進行した未熟児網膜症に対して網膜切開術が奏効した1例である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら