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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科58巻10号

2004年10月発行

特集 第57回日本臨床眼科学会講演集 (8)

原著

Crohn病に合併した栄養欠乏性視神経症が疑われた1例

著者: 明石智子1 飯島康仁1 渡辺洋一郎1 竹内聡1 水木信久1 亀澤比呂志2

所属機関: 1横浜市立大学医学部附属病院眼科 2横浜市立大学医学部附属市民総合医療センター病院眼科

ページ範囲:P.1945 - P.1949

文献概要

 20歳男性が5週間前からの両眼の羞明と視力低下で受診した。5年前にCrohn病と診断され,栄養剤などを服用し低脂肪低残さ性の食事をとっていた。矯正視力は右0.3,左0.5で,両眼に中心暗点があり,中心フリッカ値は測定不能であった。軽度の乳頭浮腫が両眼にあり,蛍光眼底造影で乳頭に軽い過蛍光があった。磁気共鳴画像検査(MRI)で頭部に異常はなかった。臨床所見と経過,Crohn病の既往などからビタミンB欠乏を含む栄養障害性視神経症が疑われた。ビタミンB12の内服と筋注を開始し,16日後に視力,視野が大幅に改善した。消化器疾患に続発した栄養障害性視神経症が,視力低下の原因であると推定された1例である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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