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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科58巻10号

2004年10月発行

文献概要

特集 第57回日本臨床眼科学会講演集 (8) 原著

網膜硝子体癒着が原因と考えられた若年性硝子体出血の1例

著者: 上原淳太郎1 上村敦子1 北橋正康2 武田憲夫1 八代成子1 小河原真美子1

所属機関: 1国立国際医療センター眼科 2千葉大学大学院医学研究院視覚病態学

ページ範囲:P.1965 - P.1968

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 27歳女性が右眼の視力低下で受診した。既往として,8年前に左眼の視神経乳頭炎,4年前に左眼の硝子体出血があった。矯正視力は,右1.2,左0.9であった。右眼には格別の異常がなく,左眼周辺部に硝子体混濁と視神経萎縮があった。その6日後に左眼視力障害が突発し,手動弁になった。濃い硝子体出血があった。硝子体出血はその後自然寛解し,2か月後に眼底が透見可能になった。上耳側網膜血管が赤道部で硝子体側に牽引されていた。硝子体手術を行い網膜血管の牽引を解除した。以後3年間の経過は良好で,再出血は起こっていない。視神経炎に続発した網膜血管炎が硝子体網膜癒着の原因であると推定した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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