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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科58巻10号

2004年10月発行

特集 第57回日本臨床眼科学会講演集 (8)

原著

緑内障眼に対する白内障手術・T字切開併用手術の成績

著者: 今井仁1 廣瀬浩士1 鳥居良彦1 東浦功1 服部友洋1 新城ゆかり1

所属機関: 1国立病院機構名古屋医療センター眼科

ページ範囲:P.1981 - P.1984

文献概要

 白内障手術と同時または単独で,緑内障に対して行ったT字切開の眼圧下降効果を検討した。20例30眼の緑内障を対象とした。内訳は,開放隅角緑内障21眼,囊性狭隅角緑内障7眼,外傷性緑内障2眼である。術後に眼圧コントロールができたもの,術前よりも点眼数が減ったものを生存と定義した。生存率,術前後の眼圧,濾過胞の有無,点眼数を検討した。術後6か月で平均5.4mmHgの眼圧下降があり,点眼数は平均1.5剤が減少した。濾過胞は7眼に生じた。生存率は術後3か月で83.3%,6か月で76.7%であった。眼圧下降不良のため,3眼に再手術を行った。以上のことからT字切開を併用する白内障手術は,低侵襲であり,眼圧下降が期待できる。本法は緑内障がある白内障眼への手術で積極的に行ってよいと評価される。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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