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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科58巻11号

2004年10月発行

文献概要

特集 白内障手術の傾向と対策―術中・術後合併症と難治症例 Ⅲ.ハイリスク症例―私はこうする

アトピー性白内障

著者: 松尾俊彦1

所属機関: 1岡山大学大学院医歯学総合研究科機能制御学講座(眼科学)

ページ範囲:P.250 - P.253

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はじめに
 
 「まとめ」から始める。

 1)アトピー性皮膚炎では術後感染のリスクが高い!

 ・顔面のアトピー性皮膚炎が沈静化してから手術をしよう。

 ・アトピー性皮膚炎の眼瞼にはMRSAが多い。

 ・眼球を叩いたり,こすったりする習癖がある。

 ・術前の眼脂培養は念入りにしよう。

 ・術前に予防的抗生物質の点眼を必ずしよう。

 2)アトピー性白内障では,網膜剝離があることが多い。

 ・術前に眼底をよく見よう。

 ・術前に超音波検査をしよう。

 3)アトピー性白内障では,水晶体偏位や赤道部欠損が多い。

 ・しかし,手術に影響は少ない。

 4)アトピー性皮膚炎では,白内障術後の前囊収縮が強い。

 ・大きいしっかりした眼内レンズを挿入しよう。

 ・術後の前囊収縮が毛様体上皮裂孔を誘発するという説もある。

 5)眼球を叩く習癖に対応する。

 ・強角膜切開3.5mmでも5mmでも,1糸縫合しよう。

 ・角膜切開はやめよう。

 ・結膜切開も縫合しよう。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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