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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科58巻11号

2004年10月発行

文献概要

特集 白内障手術の傾向と対策―術中・術後合併症と難治症例 Ⅲ.ハイリスク症例―私はこうする

先天白内障

著者: 仁科幸子1 東範行1

所属機関: 1国立成育医療センター眼科

ページ範囲:P.264 - P.267

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 先天白内障は,疾患そのものの治療(手術・術後管理)と弱視治療とが長期的に成功してはじめて良好な視機能が得られる疾患である。形態覚遮断弱視が確立すると手術は無効となり,いたずらに術後合併症の危険を増加させるだけである。完全白内障であれば両眼性で生後2~3か月以内,片眼性では生後1か月以内の早期手術が必要であり,眼・全身合併症が高率のため術前の評価が非常に重要である。弱視治療の成功の見込み,手術や全身麻酔に伴うリスク,術後合併症の長期管理が不可欠であることなどを十分に家族に説明して,手術適応を決めることが大前提である。

 われわれの施設で過去に治療を行った先天白内障では,何らかの眼・全身合併症を伴う患児が両眼性で64%,片眼性で48%を占めていた。このような他の先天異常を伴う白内障の治療経験をもとに術前評価,術中・術後の留意点と代表的な眼合併症例の対応策について以下に述べたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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