icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科58巻12号

2004年11月発行

文献概要

特集 第57回日本臨床眼科学会講演集 (9) 原著

外傷性視神経乳頭離断の1例

著者: 野田和宏1 平山久美子1 松本博善1 新井恵子1 前野則子1 石橋達朗1

所属機関: 1九州大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.2095 - P.2098

文献購入ページに移動
 2歳8か月男児が高さ2.5mの崖から転落して顔面と頭部を打撲し,即日受診した。左眼視力は0で,左眼角膜にびらんがあり,乳頭前に硝子体出血があり周辺部網膜の色調が蒼白で,網膜中心動脈閉塞症が疑われた。1年9か月後に硝子体出血と混濁は消退した。視神経乳頭は陥凹し,陥凹底に線維組織の増殖があった。蛍光眼底造影で網膜主幹血管の灌流があった。外傷性視神経乳頭離断と診断した。本症では受傷直後から眼底の精査が困難であり,重篤な視力障害が残る。外傷患者の診察では本症も考慮する必要がある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?