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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科58巻12号

2004年11月発行

文献概要

特集 第57回日本臨床眼科学会講演集 (9) 原著

水晶体囊外摘出術の20年後に水晶体起因性緑内障を生じた1例

著者: 柴原玲子1 二井宏紀1

所属機関: 1厚生連廣島総合病院眼科

ページ範囲:P.2099 - P.2101

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 79歳女性が5日前からの左眼視力低下と眼痛で受診した。幼時から強度近視があり,20年前に左眼に水晶体囊外摘出術を受けていた。受診2か月前の診察では,左眼は無水晶体眼であり,矯正視力は0.2,眼圧は正常であった。今回受診時の左眼視力は0.01で,眼圧は43mmHgであった。広隅角であり,後囊と前部硝子体膜の間に白色物質が大量に貯留していた。水晶体起因性開放隅角緑内障と診断し,後発白内障切除と前部硝子体切除術を行った。眼圧は翌日に正常化し,以後2年間は安定した状態にある。白内障手術から長期経たあとに生じた水晶体起因性緑内障発作に対し,後発白内障切除と前部硝子体切除が奏効した1例である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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