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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科58巻13号

2004年12月発行

文献概要

連載 眼科手術のテクニック

中京式rescue lensを用いた核落下症例に対する安全・簡単な対処法

著者: 市川一夫1

所属機関: 1社会保険中京病院眼科

ページ範囲:P.2260 - P.2261

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 はじめに

 核落下は,白内障手術に伴う合併症のなかで感染症,駆出性出血に次いで忌むべき地位にあると考えられる。しかし幸いなことにこの合併症は,正しく対処すれば視力低下を残さずに済ますことができる合併症でもある。

 対処法のなかで確実安全な方法は,経毛様体扁平部硝子体手術により硝子体を切除し,その後,核をカッターか超音波チップで除去することであるが,どの施設でも容易に行えるというものではない。筆者らのグループでは,15施設で日帰り白内障手術を施行しているが,硝子体手術が行えるのは3施設である。これまでは,中京病院や近くの硝子体手術のできる病院に転送していたため患者の負担は大きかった。しかし2年前より中京式rescue lensを用いて白内障専用機器に付いている前部硝子体カッターで核落下が比較的安全にかつ簡単に対処できるようになったので今回紹介する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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