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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科58巻2号

2004年02月発行

連載 緑内障手術手技・8

Advanced NPT(2)

著者: 黒田真一郎1

所属機関: 1永田眼科

ページ範囲:P.138 - P.140

文献概要

 内皮網除去

シュレム管より角膜側の線維柱帯組織が露出されたならば,残った内皮網の角膜端が確認できる。25~27ゲージの先をチストトームのように曲げたものやブレードの背中を用いて,内皮網の角膜端を引っかけ強膜側へ擦るように剝離していく(図1a)。このとき,内皮網の一部を縦に切断し,ここを取っかかりとして鑷子で除去すると線維柱帯を破りにくい(図1b)。非穿孔性線維柱帯切除術(nonpenetrating trabeculectomy:NPT)の手術手技のなかで最も注意を要するところである。また,この時点で房水が再度貯留してきている場合もあり,できるだけ線維柱帯に前房圧がかからないように注意しなければならない。剝離された内皮網を精細な鑷子(カプセル鑷子など)で摘まみ,できるだけていねいに内皮網全体を除去するようにする(図1c,d)。内皮網部位を除去する際,何層もの線維が剝離されてくる場合があり,強く剝離すると破れてしまうので,ほどほどのところで中止する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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