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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科58巻2号

2004年02月発行

文献概要

臨床報告

多剤使用時におけるラタノプロストへのウノプロストンの併用効果

著者: 小林博1 岩切亮1 小林かおり1 沖波聡1

所属機関: 1佐賀大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.193 - P.197

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 目的:ラタノプロストを含む多剤療法でのウノプロストン0.012%の併用効果の検討。方法:3か月以上,チモロール0.5%,ラタノプロスト0.005%,ドルゾラミド1%を点眼している原発開放隅角緑内障50名50眼につき,25眼にはウノプロストンを追加し,ほかの25眼は追加せず対照群とした。以後8週間,眼圧,自覚症状,他覚所見を観察した。結果:追加前の眼圧はウノプロストン群が19.4±2.5mmHg,対照群が19.6±2.4mmHgであり,両群間に有意差はなかった。8週後の眼圧はウノプロストン群が19.1±1.9mmHg,対照群が19.6±2.4mmHgで,経過観察開始後のいずれの時期でも追加前の眼圧と有意差がなかった。眼圧が22mmHg以上の17眼では,8週後にウノプロストン群8眼での眼圧が1.3±1.1mmHg下降した。この値は,対照群9眼での0.1±1.0mmHg下降に比べ有意に大きかった(p=0.0324)。眼圧が21mmHg以下の33眼では,両群間に有意な差はなかった。結論:ラタノプロストを含む多剤療法でのウノプロストン点眼追加により,有意な眼圧変化は起こらず,追加前の眼圧が22mmHg以上の症例にのみ有意な眼圧下降が起こった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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