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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科58巻3号

2004年03月発行

特集 第57回日本臨床眼科学会講演集 (1)

原著

網膜中心静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫に対する組織プラスミノーゲン活性化因子の硝子体投与

著者: 大橋啓一1 西脇弘一1 宮本和明1 王英泰1 宮本紀子1 村上智昭1 中西秀雄1 高木均1

所属機関: 1京都大学大学院医学研究科感覚運動系外科学眼科学

ページ範囲:P.289 - P.294

文献概要

 高度の囊胞様黄斑浮腫を伴う網膜中心静脈閉塞症13眼に対して,組織プラスミノーゲン活性化因子を硝子体腔内に投与した。発症から本治療までの期間は平均1.3か月であった。logMAR視力の平均値は術前1.19であり,術後1か月0.84,3か月0.80,6か月0.72と有意に改善した(p<0.01)。黄斑網膜厚(単位μm)の平均値は,術前928,術後1か月288,3か月293,6か月213と有意に減少した(p<0.01)。網膜剝離や硝子体出血などの合併症は皆無であった。網膜中心静脈閉塞症に併発した囊胞様黄斑浮腫に対する組織プラスミノーゲン活性化因子の硝子体注入は簡便かつ安全であり,視機能と網膜浮腫の改善に有効な治療法になる可能性がある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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