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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科58巻3号

2004年03月発行

臨床報告

多剤併用時におけるブナゾシンのラタノプロストへの併用効果

著者: 岩切亮1 小林博1 小林かおり1 沖波聡1

所属機関: 1佐賀大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.359 - P.362

文献概要

 目的:ラタノプロストを含む多剤治療眼でのブナゾシン追加による眼圧下降効果の検討。対象と方法:チモロール0.5%,ラタノプロスト0.005%,ドルゾラミド1%を3か月以上点眼している原発開放隅角緑内障50名50眼が対象。25眼にブナゾシン0.01%を追加し,他の25眼には追加せず対照群とした。眼圧,自覚症状,他覚所見を3か月間観察した。結果:実験開始前の眼圧は,ブナゾシン投与群が22.4±1.8mmHg,対象群が22.2±2.0mmHgで有意差はなかった。ブナゾシン投与群の眼圧は,4週後で-1.4±2.1mmHg(p=0.0046),12週後で-2.0±1.7mmHg(p=0.0008)と有意に下降した。2週後に比較し,12週後の眼圧下降はさらに有意であった(p=0.0344)。対照群の眼圧は,実験開始後のいずれの時点でも,開始前と比較して有意な変化はなかった。結論:多剤使用眼では,ブナゾシン追加によって有意に眼圧が下降した。2週後の眼圧下降は比較的小さく,時間の経過とともに眼圧がさらに有意に下降したことから,ブナゾシン併用の効果判定には4週間以上の投与が必要である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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