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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科58巻3号

2004年03月発行

臨床報告

内境界膜剝離後眼底に認めるDONFL様変化の長期経過

著者: 田村和寛1 松井淑江1 杉本琢二1 菅沢英彦1 石郷岡均2 荻野誠周1

所属機関: 1京都桂病院眼科 2天理よろづ相談所病院眼科

ページ範囲:P.381 - P.385

文献概要

 内境界膜剝離を併用した硝子体手術を行い,12か月以上の経過観察ができた65眼中35眼(54%)にdissociated optic nerve fiber layer(DONFL)様の変化が生じた。その内訳は,黄斑上膜13眼中10眼(77%),黄斑円孔33眼中17眼(52%),網膜静脈分枝閉塞症19眼中4眼(21%)である。黄斑上膜と黄斑円孔では,DONFL様変化の有無による視力の差はなかったが,網膜感度はDONFL変化がある群で有意によかった。DONFLの発生率は,術中のインドシアニングリーンの使用の有無と無関係であった。6眼では経過観察中にDONFL様変化が不明瞭になった。観察期間中に,DONFL様変化が視機能に及ぼす影響は認めていない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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