icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科58巻3号

2004年03月発行

特集 第57回日本臨床眼科学会講演集 (1)

原著

糖尿病眼手帳による患者教育への有用性

著者: 杉紀人1 山上博子1 斉藤由香1 大野隆一郎1 梯彰弘1 黒木昌寿2 石川三衛2 川上正舒2

所属機関: 1自治医科大学附属大宮医療センター眼科 2自治医科大学附属大宮医療センター総合医学1

ページ範囲:P.329 - P.334

文献概要

 「糖尿病眼手帳」の使用と未使用により,患者の眼合併症への認識度がどう異なるかを調査した。当院眼科に通院中の糖尿病患者104名を対象とした。男62名,女42名であり,年齢は63.0±10.1歳であった。54名には糖尿病眼手帳を配布し,50名には配布しなかった。以後2か月ごとに定期受診させ,6か月後に糖尿病網膜症についての設問を含むアンケート調査をした。満点は12点とした。問題に対する正解の平均点と標準偏差は,眼手帳使用群では9.9±1.9点,非使用群では8.7±2.3点であり,有意差があった(p<0.05)。網膜症についての認識とHbA1cの理解については,眼手帳使用群が非使用群よりも高い正解率を示した(p<0.05)。以上の結果から,糖尿病眼手帳は糖尿病眼合併症についての理解と意識を向上させる有効な手段であると判断された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら