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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科58巻4号

2004年04月発行

文献概要

特集 第57回日本臨床眼科学会講演集 (2) 原著

糖尿病網膜症と網膜静脈分枝閉塞症における眼内レプチン濃度

著者: 伊東裕二1 木許賢一1 古嶋正俊1 松本惣一 セルソ1 高木康宏1 山下啓行2 中塚和夫1

所属機関: 1大分大学医学部脳神経機能統御講座感覚運動医学分野・眼科学 2大分県立病院眼科

ページ範囲:P.465 - P.467

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 増殖性糖尿病網膜症18眼と網膜静脈分枝閉塞症6眼に硝子体手術を行い,硝子体と血液中のレプチン濃度を測定した。全24眼に硝子体出血が発症していた。硝子体手術を行った黄斑円孔または網膜上膜22眼を対照とした。硝子体中のレプチン濃度(pg/ml)の平均±標準誤差は,糖尿病群1,162±291,網膜静脈分枝閉塞症群528±124であり,対照群での90±29よりも有意に高かった。糖尿病群と網膜静脈分枝閉塞症群の間には有意差がなかった。血中レプチン濃度には,3群間に有意差がなかった。硝子体出血が併発している糖尿病網膜症と網膜静脈分枝閉塞症では,硝子体中のレプチン濃度が増加していることと,レプチンが直接または間接に眼内血管新生に関与する可能性があると結論される。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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