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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科58巻4号

2004年04月発行

文献概要

特集 第57回日本臨床眼科学会講演集 (2) 原著

黄斑下へインドシアニングリーンが迷入しない黄斑円孔硝子体手術

著者: 山田喜三郎1 調枝聡治1 松本惣一 セルソ1 古嶋正俊1 中塚和夫1

所属機関: 1大分大学医学部脳神経機能統御講座感覚運動医学分野・眼科学

ページ範囲:P.521 - P.524

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 黄斑円孔手術で内境界膜を染色するために用いられるインドシアニングリーン(ICG)が網膜下に迷入することを防ぐ方法を考案した。まず液空気置換下で円孔を粘弾性物質で被覆し,その後に内境界膜をICGで染色するものである。この手技を特発性黄斑円孔6眼に用いた。年齢は54~71歳である。術後7日目のICG蛍光眼底造影で,後極部に限局する残留蛍光がすべての症例に検出されたが,円孔部と内境界膜要約 黄斑円孔手術で内境界膜を染色するために用いられるインドシアニングリーン(ICG)が網膜下に迷入することを防ぐ方法を考案した。まず液空気置換下で円孔を粘弾性物質で被覆し,その後に内境界膜をICGで染色するものである。この手技を特発性黄斑円孔6眼に用いた。年齢は54~71歳である。術後7日目のICG蛍光眼底造影で,後極部に限局する残留蛍光がすべての症例に検出されたが,円孔部と内境界膜剝離部には蛍光がなかった。本法はICGの網膜下への迷入を防止しながら,限局した領域を染色するのに有効であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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