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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科58巻4号

2004年04月発行

文献概要

特集 第57回日本臨床眼科学会講演集 (2) 原著

硝子体出血を併発した加齢黄斑変性の硝子体手術

著者: 宮村紀毅1 宿輪恵子1 北岡隆1

所属機関: 1長崎大学大学院医歯薬総合科学研究科眼科学・視覚科学教室

ページ範囲:P.547 - P.550

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 硝子体出血が併発した加齢黄斑変性8例8眼に硝子体手術を行った。8例すべてが男性で,平均年齢は72.3±8.6歳であった。加齢黄斑変性は3眼がオカルト型,4眼が型不明,1眼がポリープ様脈絡膜血管症であった。術前視力は光覚弁から0.01であった。術式は,単純硝子体切除1眼,硝子体切除と液空気置換が7眼で,うち3眼では網膜下洗浄を行った。術後合併症として,網膜下出血1眼,硝子体出血2眼,網膜剝離2眼があった。術後視力は手動弁から0.4であり,2段階以上の改善が4眼,不変が4眼であった。硝子体出血が併発した加齢黄斑変性での硝子体手術で広範な網膜下出血が発見された場合には,組織プラスミノーゲンアクチベータを使った網膜下洗浄と,シリコーンオイルタンポナーデの併用が有効であると考える。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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