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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科58巻5号

2004年05月発行

文献概要

特集 第57回日本臨床眼科学会講演集 (3) 原著

自然消失と再発を繰り返した液状後発白内障

著者: 中村昌弘1 江口万祐子1 伊勢武比古1 小俣仁1 筑田眞1

所属機関: 1獨協医科大学越谷病院眼科

ページ範囲:P.691 - P.694

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 82歳女性が超音波乳化吸引術と眼内レンズ(IOL)の囊内挿入術による白内障手術を右眼に受けた。IOLはハイドロジェル製で,+22Dであった。手術から12か月後にIOLと後囊の間隙に液状物が貯留し,前眼部画像解析装置(EAS-1000)で高い散乱光強度を示していた。貯留物はその3か月後に減少し,6か月後に自然消失した。さらにその6か月後に再発したが,その後,6か月後に消失した。術後の全経過を通じ,矯正視力は1.2であった。いわゆる液状後発白内障の1例であり,その診断と経過追跡に前眼部画像解析装置が有用であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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