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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科58巻5号

2004年05月発行

文献概要

特集 第57回日本臨床眼科学会講演集 (3) 原著

翼状片の術式別手術成績の比較

著者: 柿沼有里1 小幡博人1 加藤正夫1 神原千浦1 原岳1 水流忠彦1

所属機関: 1自治医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.719 - P.722

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 過去77か月間に128眼に対して行った翼状片手術の成績を検討した。初回手術114眼,再手術14眼である。初回手術として,単純切除55眼,有茎結膜弁移植32眼,遊離結膜弁移植27眼を行った。初回手術での再発は,単純切除14眼(25%),有茎結膜弁移植2眼(6%),遊離結膜弁移植2眼(7%)にあった。術後1年での累積生存率は,それぞれ0.559,0.829,0.827であったが,各群間に有意差はなかった。再発までの平均期間は,それぞれ141日,109日,104日であった。再手術例での再発率は,それぞれ60%,50%,33%であり,再々発までの平均期間はそれぞれ32日,70日,64日であった。再手術例は初回手術例よりも再発率が高く,再々発までの期間が短かった。翼状片の手術では,初回から弁移植を用いる術式が望ましいと考える。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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