icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科58巻6号

2004年06月発行

特集 第57回日本臨床眼科学会講演集 (4)

原著

硝子体手術後に角膜後面にトリアムシノロンの沈着を認めた症例

著者: 早川宏一1 増山千佳子1 昆野清輝1 阿部徹1 山木邦比古1

所属機関: 1秋田大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.967 - P.970

文献概要

 73歳女性左眼の黄斑円孔と網膜剝離に対して,超音波乳化吸引術,眼内レンズ挿入術,硝子体手術,眼内光凝固,SF6ガス注入,トリアムシノロン注入を行った。手術の翌日に,直径約6mmの円形で濃淡のある白色塊が角膜後面に沈着していた。これはトリアムシノロンであると推定されたが,5日後には消失した。網膜剝離は復位し,以後6か月間重篤な角膜障害は生じていない。トリアムシノロンを使った硝子体手術では,網膜に対するだけではなく,角膜への影響を考慮する必要があることを本症は示している。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら