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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科58巻6号

2004年06月発行

文献概要

特集 第57回日本臨床眼科学会講演集 (4) 原著

タモキシフェン網膜症の1例

著者: 岡本敬子1 賀島誠1 美馬彩1 内藤毅1 塩田洋1

所属機関: 1徳島大学大学院医学研究科感覚情報医学講座視覚病態学分野

ページ範囲:P.987 - P.990

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 64歳女性が両眼の視力低下で受診した。4年10か月前に乳癌の手術を受け,以来1日量20mgのタモキシフェンを内服していた。総量は35.8gと推定される。1年前の視力は0.8~0.9であった。初診時の矯正視力は右0.3,左0.5であり,光沢のある白色沈着物が両眼の後極部に散在していた。蛍光眼底造影で左眼黄斑部に窓状欠損があったが,光干渉断層検査(OCT)で浮腫はなかった。ゴールドマン視野検査で異常はなかった。走査レーザー検眼鏡(SLO)で白色沈着物は網膜浅層にあることが確認された。黄斑浮腫を伴わないタモキシフェン網膜症と診断し内服を中止させたが,以後7か月間に視力は不変である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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