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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科58巻6号

2004年06月発行

文献概要

特集 第57回日本臨床眼科学会講演集 (4) 原著

上直筋・外直筋縫着術が奏効した固定内斜視の1例

著者: 清本千尋1 瀧田忠介1 大木玲子1 古嶋正俊1

所属機関: 1大分大学医学部眼科学講座

ページ範囲:P.1011 - P.1014

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 74歳女性が60歳の頃から進行してきた内斜視で受診した。幼少時から強度近視があり,20年以上前に両眼に白内障手術を受けている。矯正視力は右0.4,左指数弁で,眼軸長は左右とも約30mmであった。左眼が45°以上内下転し,全方向に眼球運動制限があった。磁気共鳴画像検査(MRI)でぶどう腫化した眼球後部が上直筋と外直筋を押し分けて筋円錐外へ脱臼していた。治療として上直筋と外直筋の筋腹を縫着した。眼位はほぼ正位になり,眼球運動は全方向で改善した。MRIで眼球が筋円錐内に整復され,上直筋と外直筋の偏位も軽快していた。強度近視に伴う固定内斜視に直筋の縫着が有効であった症例である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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