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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科58巻6号

2004年06月発行

文献概要

特集 第57回日本臨床眼科学会講演集 (4) 原著

超音波生体顕微鏡が有用であった眼外傷の2例

著者: 鈴木克彦1 松尾好恵2 難波幸子3 田邊益美3 村田吉弘3 舩田雅之4 三村治1

所属機関: 1兵庫医科大学眼科学教室 2公立社病院眼科 3公立八鹿病院眼科 4魚谷眼科病院

ページ範囲:P.1025 - P.1028

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 超音波生体顕微鏡(ultrasound biomicroscope:UBM)が眼異物2例の診断に有用であった。25歳男性が釘を打つ作業中に右眼に違和感を自覚し,同僚に眼が赤いことを指摘されて受診した。右眼の耳側球結膜に出血と裂傷があった。X線撮影とBモード超音波検査で異常所見はなかった。UBM検査で球結膜の裂傷部に高輝度の異物が同定され,受診当日に異物を摘出できた。66歳男性が草刈り機を操作中にその刃が石に当たり,左眼に眼痛と流涙が生じ,ただちに受診した。鼻側輪部から4mm後方に鉄片異物があった。Bモード超音波検査では異物は同定されず,CT検査では鉄片異物はあるが眼球内に及ぶかどうかは判定できなかった。UBM検査で異物の先端が強膜内にあることが確認された。これら2症例では,X線撮影やCT検査で決定的な診断ができない小さな前眼部異物でも,UBM検査が有用であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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