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特集 第57回日本臨床眼科学会講演集 (4) 特別レポート:ORTプログラム
視能訓練士の参加による健診業務の発展
著者: 湖崎克1 山下牧子2 川瀬芳克3 脇坂美代子4 濱井保名5 八子恵子6 福山千代美7 恒川幹子8
所属機関: 1湖崎眼科アクティ大阪分院 2東京医科歯科大学 3あいち小児保健医療総合センター 4矢沢眼科 5濱井眼科 6福島県立医科大学 7日本大学 8愛知医科大学
ページ範囲:P.1060 - P.1073
文献購入ページに移動小児の視覚発達を阻害する因子となる斜視,屈折異常などの早期発見は,わが国の小児眼科医療にとって重要な課題である。そして,その効果的な方法として望まれるのは,保健所における1歳6か月児と3歳児の健康診査(以下,健診)の充実である。幸い1990年から3歳児健診に視覚検査が採用され,そのスクリーニング効果が大いに期待された。ところが,所轄が都道府県から市町村に移管されたこともあって,現状ではいくつかの問題点も現れ,残念なことに眼科健診,ことに視覚検査の価値に疑問を持たれる傾向も出てきた。このことは日本小児眼科学会でも問題となっている。
いくつかの問題点のなかで注目すべきは健診スタッフの問題である。一応医師,ことに眼科医の出務の問題もあるが,健診の質と能率の向上に期待されているのが専門職である「視能訓練士」である。そして,すでに全国各地でいろいろな形で健診に出務している実態もあるが,出務の形態も業務内容もまったくまちまちであり,解決すべき多くの問題点を抱えている。
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