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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科58巻7号

2004年07月発行

文献概要

特集 第57回日本臨床眼科学会講演集 (5) 原著

早期に手術に踏み切るべきと考えられた急激に進行したFusariumによる角膜潰瘍の1例

著者: 佐方弘哲1 三宅太一郎1 目加田篤1

所属機関: 1滋賀医科大学眼科学講座

ページ範囲:P.1205 - P.1208

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 47歳男性に左眼眼痛が突発し,角膜異物が発見され除去した。角膜びらんが生じたが,点眼加療で6日後に軽快した。2週間後に左眼眼痛が再発し角膜びらんがあった。再発から14日目に菌糸が鏡検され,フルコナゾールとピマリシン点眼を開始した。20日目にFusarium sp.が同定され,24日目に角膜が穿孔した。40日目に保存強膜で穿孔部を被覆したが,網膜剝離と眼内炎になり内視鏡下で硝子体手術を行った。網膜は復位したが視力が光覚弁であり,角膜移植が検討されている。角膜異物後に発症した角膜炎または潰瘍では真菌感染の可能性があるので,早急に対処する必要がある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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