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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科58巻7号

2004年07月発行

特集 第57回日本臨床眼科学会講演集 (5)

原著

加齢黄斑変性に対する経瞳孔温熱療法の治療成績

著者: 上松聖典12 大庭啓介2 北岡隆1

所属機関: 1長崎大学大学院医歯薬総合科学研究科眼科学・視覚科学教室 2健康保険諫早総合病院眼科

ページ範囲:P.1235 - P.1239

文献概要

 加齢黄斑変性 8 眼に経瞳孔温熱療法(TTT)を行った。全例に中心窩下に脈絡膜新生血管があった。平均視力は術前 0.06,術後 0.07 であり,2 段階以上の改善が 2 眼,不変 5 眼,2 段階以上の低下が 1 眼にあった。中心窩厚は術前 535.8±58.0μm,術後 485.5±64.0μm で,有意に減少した(p<0.05)。2~6 か月,平均 4 か月の経過観察で,格別の合併症はなかった。経瞳孔温熱療法は視力を維持し,中心窩厚を減少させ,合併症がない点で有効であると評価した。視力が改善した 2 眼は発症 3 か月以内に本治療を受けていたことから,本療法を発症早期に実施すると視力改善効果が大きい可能性がある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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