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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科58巻7号

2004年07月発行

文献概要

特集 第57回日本臨床眼科学会講演集 (5) 原著

脈絡膜新生血管を伴った眼皮膚白子症の1例

著者: 新納麻理子1 山口由美子1 岸章治1

所属機関: 1群馬大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1245 - P.1249

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 49歳男性が5か月前からの左眼中心暗点で受診した。水平眼振,右-15D,左-11Dの近視があり,矯正視力は右0.08,左0.07であった。毛髪は白金色,虹彩は灰青色で,全身皮膚が淡紅白を呈し,眼皮膚白子症であった。左眼には後部ぶどう腫があり,出血を伴う1乳頭径大の脈絡膜新生血管が中心窩にあった。フルオレセイン蛍光造影で,新生血管は初期から過蛍光を呈し,網膜血管と脈絡膜大血管は見かけ上の低蛍光を示した。インドシアニングリーン造影で,新生血管は造影早期から後期にかけて境界明瞭な過蛍光を呈した。以後,新生血管は自然寛解の傾向を示した。初診から1年後,後部硝子体剝離に伴う裂孔原性網膜剝離が発症し,強膜内陥術を行った。その3か月後に新生血管は拡大し,黄斑出血が増強した。白子症に脈絡膜新生血管が発症した例は知られていない。本症は強度近視に続発したFuchs斑であると解釈した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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