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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科58巻7号

2004年07月発行

文献概要

特集 第57回日本臨床眼科学会講演集 (5) 原著

両眼硝子体手術を行ったshaken baby syndromeの1例

著者: 川口一朗1 白尾裕1 小林顕1 杉山和久1 鳥崎真人2 舘野靜佳2 三浦正義3 岡部敬3 宮森正郎4

所属機関: 1金沢大学大学院医学系研究科光情報伝達学眼科 2富山市民病院眼科 3富山市民病院小児科 4富山市民病院脳神経外科

ページ範囲:P.1285 - P.1289

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 生後6か月の男児に四肢硬直が突発し,画像診断で右硬膜下血腫が発見され,血腫除去が行われた。全身に外傷や骨折はなく,両親の態度にも不審がなかったので,shaken baby syndrome(揺さぶられっ子症候群)が疑われた。6日後の眼科診察で両眼に網膜と硝子体の出血が発見された。自然消退の傾向がなく,8週後に両眼に硝子体手術と水晶体切除術を行った。1年後の現在まで経過は良好である。乳幼児の眼内出血では,虐待がなく,あやしたつもりで本症候群が起こりうることを示す症例である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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