icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科58巻7号

2004年07月発行

臨床報告

アトピー性白内障手術4年後に眼内レンズの支持部が眼内で分離しレンズ偏位をきたした1例

著者: 河田博1 土屋展生1 幸田富士子1 重枝崇志1 征矢耕一2

所属機関: 1公立昭和病院眼科 2東京専売病院眼科

ページ範囲:P.1329 - P.1332

文献概要

 アトピー性皮膚炎がある14歳女性の右眼の過熟白内障に対して,水晶体吸引術と眼内レンズ挿入術による手術が行われた。眼内レンズは3ピースのアクリル製であった。白内障手術後の経過は良好であったが,18歳のとき,単眼複視で受診した。矯正視力は良好であった。右眼では,眼内レンズの光学部と眼支持部とが分離し,光学部が鼻下側に偏位していた。眼内レンズの入れ替え手術を行い,単眼複視は消失した。摘出した眼内レンズを走査電子顕微鏡で検索した。光学部の支持部との接合部に亀裂があり,支持部が抜け落ちたと判断された。若年者への眼内レンズ挿入術では,レンズの選択と挿入方法に慎重さが必要である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら