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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科58巻8号

2004年08月発行

文献概要

特集 第57回日本臨床眼科学会講演集 (6) 原著

肥満率(body mass index)を考慮した角膜トリプル手術

著者: 山田高広1 後藤晋1

所属機関: 1帝京大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1433 - P.1436

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 全層角膜移植,白内障摘出,眼内レンズ挿入を同時に行う角膜トリプル手術では,高硝子体圧が術中合併症の原因になる。本手術での患者の肥満度(body mass index)の意義を過去13年間に行った35例36眼について検討した。後半の7年間には,肥満度が26.0以上のとき,追加手術としてのcore vitrectomyができるよう,輪部強膜半層切開をあらかじめ準備した。術前の十分な眼球圧迫によるソフトアイ作製で手術成績が向上した。術中に合併症が起こった症例と硝子体切除術を必要とした症例では,肥満度が有意に高値であった。角膜トリプル手術では眼球圧迫によるソフトアイ作製に加え,肥満度が高い症例に硝子体手術ができる準備をしておくことが安全であると結論される。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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