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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科58巻8号

2004年08月発行

文献概要

特集 第57回日本臨床眼科学会講演集 (6) 原著

ポリープ状脈絡膜血管症のインドシアニングリーン蛍光眼底造影所見と黄斑所見の関係

著者: 左近允徳啓1 森隆三郎1 山西朗子1 纐纈侑子2 川村昭之1 湯沢美都子1

所属機関: 1日本大学医学部眼科学教室 2山名眼科

ページ範囲:P.1477 - P.1481

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 初診時視力が0.5以上のポリープ状脈絡膜血管症(PCV)34例35眼のビデオカメラ型インドシアニングリーン蛍光眼底造影(IA)所見と黄斑所見,視力との関係を検討した。平均20か月の経過観察期間で黄斑所見の悪化は19眼(54%)にみられた。2段階以上の視力低下は16眼46%に認められ,原因はいずれも黄斑所見の悪化であった。初診時IAで黄斑所見の悪化した眼では,ポリープ内に集簇した血管瘤様過蛍光や,ポリープからの色素漏出所見がみられた。また経過中にポリープの増加がみられた。初診時視力が比較的よいものに限ってみると,PCVの視力予後は良好ではなかった。初診時視力が比較的良好でも黄斑所見の悪化を示唆するIA所見がみられる場合には,早期に治療を検討する必要があると考えた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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