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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科58巻8号

2004年08月発行

文献概要

特集 第57回日本臨床眼科学会講演集 (6) 原著

濃度・分子量の異なる粘弾性物質を用いた白内障手術術後早期眼圧上昇の比較検討

著者: 檀之上和彦1 井出尚史1 嘉山尚幸1 渡辺達摩1 伊勢ノ海一之2 小宅知世子2 上野聰樹2

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院眼科 2聖マリアンナ医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1519 - P.1522

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 濃度と分子量が異なる3種類の粘弾性物質を用いて59眼に白内障手術を行い,術後眼圧上昇を比較した。粘弾性物質は高濃度高分子群19眼(ヒーロンV(R)),高分子群15眼(ヒーロン(R)),中分子群25眼(オペリード(R))である。手術には超音波水晶体乳化吸引術と眼内レンズ挿入術を用い,粘弾性物質はbehind the lens法で吸引除去した。眼圧は術前24時間,術後5,24,48時間と1週間に測定した。平均眼圧は各群とも術後5時間で有意に上昇し,術後48時間で有意に低下した。眼圧変化値と変化率は各群間に有意差がなかった。白内障術後早期の眼圧上昇に,粘弾性物質の濃度と分子量は大きく影響しないと結論される。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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