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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科58巻8号

2004年08月発行

文献概要

特集 第57回日本臨床眼科学会講演集 (6) 原著

Kearns-Sayre症候群の1例

著者: 清水陽子1 島川眞知子1 三宮曜香1 亀山和子1 堀貞夫1

所属機関: 1東京女子医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1529 - P.1532

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 40歳女性が眼瞼下垂と外眼筋麻痺で受診した。糖尿病,心伝導障害,感音性難聴の既往があった。25歳のとき完全房室ブロックの発作があり,ぺースメーカー挿入時の筋生検でミトコンドリア脳筋症と診断された。矯正視力は左右眼とも0.9で,高度の眼球運動障害と眼瞼下垂が両眼にあった。眼底に骨小体様の色素沈着を伴わない非典型的な網膜色素変性症の所見があり,網膜電図は消失型であった。動的視野検査で盲点拡大以外に格別の異常はなかった。網膜色素変性症,眼瞼下垂,心伝導障害の三主徴があることから,成人型のKearns-Sayre症候群と診断した。発症が遅かったことが本症例の特徴である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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