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文献概要
連載 日常みる角膜疾患18
淋菌感染症
著者: 森重直行1 西田輝夫1
所属機関: 1山口大学医学部分子感知医科学講座(眼科学)
ページ範囲:P.1628 - P.1630
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患者:21歳,男性
現病歴:2週間ほど前より膿性分泌物をともなう排尿時痛を自覚し,近医泌尿器科を受診し,淋菌性尿道炎と診断,加療されていた。泌尿器科症状が出現した4日後より左眼の眼脂,流涙が出現し,翌日より眼瞼腫脹を伴ってきたため,近医の眼科を受診し,抗生剤点眼で加療された。眼脂の分泌は改善せず,眼症状発生後12日目に視力低下に気づき近医を再診し,左眼の角膜穿孔を指摘され,当科を紹介され受診した。
初診時所見:視力は右眼1.2(n.c.),左眼手動弁(矯正不能)であった。左眼には眼瞼腫脹,結膜充血,多量の膿性眼脂を認めた。左眼角膜には広範な角膜潰瘍を認め,角膜中央部下耳側は角膜穿孔をきたしており前房は消失していた(図1)。水晶体の混濁は不明,眼底も透見不能であった。超音波検査では,眼内に特記すべき所見を認めなかった。
患者:21歳,男性
現病歴:2週間ほど前より膿性分泌物をともなう排尿時痛を自覚し,近医泌尿器科を受診し,淋菌性尿道炎と診断,加療されていた。泌尿器科症状が出現した4日後より左眼の眼脂,流涙が出現し,翌日より眼瞼腫脹を伴ってきたため,近医の眼科を受診し,抗生剤点眼で加療された。眼脂の分泌は改善せず,眼症状発生後12日目に視力低下に気づき近医を再診し,左眼の角膜穿孔を指摘され,当科を紹介され受診した。
初診時所見:視力は右眼1.2(n.c.),左眼手動弁(矯正不能)であった。左眼には眼瞼腫脹,結膜充血,多量の膿性眼脂を認めた。左眼角膜には広範な角膜潰瘍を認め,角膜中央部下耳側は角膜穿孔をきたしており前房は消失していた(図1)。水晶体の混濁は不明,眼底も透見不能であった。超音波検査では,眼内に特記すべき所見を認めなかった。
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