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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科58巻9号

2004年09月発行

文献概要

特集 第57回日本臨床眼科学会講演集 (7) 原著

2年以上経過観察した緑内障患者の治療成績―手術治療群と薬物治療群の比較

著者: 徳田直人1 井上順1 青山裕美子1

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1645 - P.1649

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 可能な限り目標眼圧に近づけるように治療した緑内障160例270眼の経過を追跡した。平均観察期間は58.6±27.6か月であった。134眼は薬物のみで治療し,136眼には手術を行った。薬物群の眼圧は15mmHg前後で推移したが,使用薬剤数を数量化した薬剤スコアは42か月の時点で6.3点であり,治療開始時の約3倍であった。手術群の術後眼圧は14mmHgで推移したが,薬剤スコアは術後12か月の時点で4.6点であった。視野障害の進行は,両群とも,治療前の湖崎分類がⅡaまでの初期症例に多かった。薬物群では薬物治療の長期化が視野障害の進行に影響した可能性があり,手術群では手術の時期と術式を再検討する必要があると思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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