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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科58巻9号

2004年09月発行

特集 第57回日本臨床眼科学会講演集 (7)

原著

眼所見から診断された酒さ性角膜炎の2例

著者: 入江都1 高村悦子1 山村由紀子1 荒木博子1 篠崎和美1 堀貞夫1 石黒直子2

所属機関: 1東京女子医科大学眼科 2東京女子医科大学皮膚科

ページ範囲:P.1685 - P.1688

文献概要

 特徴的な眼所見から酒さを疑い,2例を酒さ性角膜炎と診断した。いずれも女性で,54歳と57歳であった。1例は2年前から両眼が充血し,点状表層角膜炎と血管侵入を伴い,実質深層に及ぶ周辺部角膜混濁があった。眼瞼縁,鼻尖,頰に血管拡張と毛孔性丘疹があり,皮膚科で第2度酒さと診断された。他の1例には20年前から両眼の充血と眼瞼縁の腫瘤があった。両眼に角膜混濁と血管侵入があり,眼瞼と顔面に血管拡張と丘疹があった。両症例とも,マクロライド系抗菌薬の全身投与と,抗菌薬とステロイド薬の点眼で,眼所見,皮膚所見とも2週後に改善し,点状表層角膜炎は3か月後に消失した。酒さが血管侵入を伴う周辺部角膜混濁の原因となった2例である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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