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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科58巻9号

2004年09月発行

文献概要

特集 第57回日本臨床眼科学会講演集 (7) 原著

組織プラスミノーゲン活性化酵素を用いてケミカルビトレクトミーを行った若年性外傷性網膜剝離の2例

著者: 小暮俊介1 大越貴志子1 小暮朗子1 草野良明1 山口達夫1 折原雄一2 宮里和明2

所属機関: 1聖路加国際病院眼科 2船堀眼科

ページ範囲:P.1711 - P.1716

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 後部硝子体が剝離していない外傷性裂孔原性網膜剝離2眼を加療した。いずれも男性で,年齢は15歳と18歳であった。硝子体内に組織プラスミノーゲン活性化酵素を16μg,8,000単位注入して後部硝子体剝離を作製した。その1時間後に行った硝子体手術では,硝子体を十分かつ安全に郭清でき,両症例とも網膜が復位した。組織プラスミノーゲン活性化酵素で後部硝子体剝離を誘発することができ,若年者の網膜剝離に対する硝子体手術の安全性を向上することが期待できる。術後6か月間の経過は良好であるが,網膜への毒性にはなお注意が必要である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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