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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科58巻9号

2004年09月発行

文献概要

特集 第57回日本臨床眼科学会講演集 (7) 原著

加齢黄斑変性に対する中心窩近傍の脈絡膜新生血管抜去術後の読書評価

著者: 三國絵梨1 島田宏之1 藤田京子1 菊池由夏子1 湯沢美都子1 小田浩一2

所属機関: 1日本大学医学部眼科学教室 2東京女子大学

ページ範囲:P.1717 - P.1721

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 目的:加齢黄斑変性に伴う傍中心窩の脈絡膜新生血管を抜去した後の,視野と読書能力の評価。対象と方法:術後視力が対側眼視力よりもよくなった11眼を対象として,暗点の種類と位置を検索し,縦と横書きの最大読書速度を測定した。結果:絶対暗点が水平方向にある4眼では,縦書きの文章で最大読書速度が平均262字/分であり,上下方向にある4眼では横書きの文章での最大読書速度が平均326字/分であった。暗点が文字に接していない4眼では,縦と横書きに対する最大読書速度に有意差があった。比較暗点のみがある3眼では,どちらの方向でも最大読書速度はほぼ同じであった。結論:絶対暗点の位置と読書能力には関連がある。傍中心窩にある脈絡膜新生血管の抜去手術では,術後の暗点の種類と位置を考慮して方針を決める必要がある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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